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FAQ

  (1)-1 テクスパンアーチに適用される土被りの最大値、最小値は? また土被り(上載盛土)が傾斜して
いる場合に適用可能ですか。

  (1)-2 テクスパンはどのような道路線形、勾配に対応できますか。
  (1)-3 テクスパンアーチ部と上載盛土との平面交差角の限界値はありますか。
  (1)-4 テクスパン工法を採用する場合の基礎地盤強度の目安はどの程度ですか。また比較的軟弱な地
盤へ適用するときの留意事項は。

  (1)-5 基礎地盤調査の種類、方法等は?
  (1)-6 テクスパン工法では重力式基礎、逆T基礎、インバート基礎等種々の基礎形式が採用されている
が、これらの選定方法は。

  (1)-7 テクスパン構造物に活荷重が作用する場合、どのように載荷するのですか。また鉄道のような荷
重にも適用できるのでしょうか。

  (1)-8 地震時の検討はどのように行うのでしょうか。また地震時にテクスパンはどのような挙動を示すの
でしょうか。

  (1)-9 施工延長の長いテクスパンではハーフ部材を使用して何箇所かでアーチ部材を組換えています
が、どういう規準で行っているのですか。

 (1)-1 テクスパンアーチに適用される土被りの最大値、最小値は?
また土被り(上載盛土)が傾斜している場合に適用可能ですか。

 テクスパン工法設計施工マニュアル(案)には適用範囲として『土被りは交通荷重が作用する位置では舗装厚さを考慮して1m程度を最小とし、内空幅とアーチ部材厚さの関係から、20m程度を最大とする。』と記載されている。最小土被りは交通荷重の分散効果を考慮して設定し、また最大土被りは標準的な部材厚(40cm以下)で対応できる範囲、および鉛直土圧係数割増の問題等を考慮して設定している。
  上載盛土が傾斜している場合は、アーチに偏土圧を作用させて応力解析、部材断面検討を実施して適用している。この場合土被りの小さい坑口付近の荷重状態の時、アーチ部材に大きな曲げモーメントが発生することが多い。マニュアルに記載されている標準的な適用土被り範囲(1〜20m程度)外の場合は、通常の設計手法に追加して、作用荷重、変位等を適切に評価できる手法により構造安全性を確認する。

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 (1)-2 テクスパンはどのような道路線形、勾配に対応できますか。

 テクスパン工法設計施工マニュアル(案)には平面線形として『平面線形は単一の断面形状を標準とするアーチ部材を使用する場合には、直線または直線に近い線形のものを対象とする。』また縦断勾配について『縦断勾配はアーチ部材の据付け時に支保工を用いない通常の施工方法では、最大6%程度までとする。』の記載がある。
  施工実績では、異形アーチ部材を使用しての平面線形(曲線施工)は100〜31R程度があり、支保工等を使用して対応した縦断勾配の最大値は10〜11%程度である。アーチ部材製作、施工手法等の技術向上により、現在はマニュアル作成時の状況と比較してかなり適用範囲が拡張されている。また施工実績はないが、縦断勾配が変化するような線形も考えられるが、この場合も異形部材により対応が可能となるものと考えられる。

曲線施工の例(31R)

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 (1)-3 テクスパンアーチ部と上載盛土との平面交差角の限界値はありますか。

 テクスパン工法設計施工マニュアル(案)には平面交差角に対して『テクスパンは盛土と一体になって安定する構造物であるが,従来型の項土圧構造物に比べて偏荷重による影響が大きいので、アーチ部材周囲の盛土施工を慎重に行うこと、交差角が小さい場合の坑口部には余盛りを行うこと等の対策が必要である。』の記載があるが、具体的な限界値には触れていない。またJHの設計要領にはカルバートに対する標準的な値として70°という数値が示されている。平面交差角による偏土圧の問題はQ1の上載盛土傾斜と同様であり、盛土傾斜に対応した偏荷重を与えてアーチ部材の断面検討を行うこととなる。交差角の限界値はアーチ形状、盛土形状等により変化し一定値はない。実務設計では坑口部盛土形状、盛土材の改良等の特別な偏土圧対策を取らずに対応できる交差角の目安を60°程度としている。

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 (1)-4 テクスパン工法を採用する場合の基礎地盤強度の目安はどの程度ですか。また比較的軟弱な地盤へ適用するときの留意事項は。

 テクスパンの支持地盤はアーチの規模、土被りによって異なります。一般的には地盤反力400kN/m2の礫地盤(N値50以上)より強固な地盤であれば独立基礎の検討が可能となってきます。独立基礎の検討結果、許容の地盤反力に入らない場合での対策としては、

などの方法があります。

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 (1)-5 基礎地盤調査の種類、方法等は?

 テクスパン基礎構築にあたって、事前調査項目として調査ボーリング、平板載荷試験孔内水平載荷試験等が主要なものとして挙げられる。調査ボーリングは支持層下に圧密沈下を生じる地層がないと予想される場合には、一般に支持層となる良質な地盤が連続して存在することが確認される深度まで行えば良い。また調査箇所としては横断方向には2箇所(両脚部)縦断方向には地質状態が変化する毎に実施することが望ましい。支持地盤および変形係数確認のために実施される載荷試験については、平板載荷試験が一般的に実施される。ただし、基礎地盤が岩盤の場合で設計上、比較的大きな変形係数を期待する時は孔内水平載荷試験あるいは室内試験等で変形係数を確認することが望ましい。

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 (1)-6 テクスパン工法では重力式基礎、逆T基礎、インバート基礎等種々の基礎形式が採用されているが、これらの選定方法は。

 テクスパンの基礎の選定方法は安定性、構造性、経済性を考慮し、1番最適な形状を選定する必要があります。選定基準としては、用途(河川の護岸兼ねる構造とするか、水路を抱き込んだ構造にするか)、安定・構造(支持地盤に対して安定するか、許容応力度内にあるか)などを満たした上で最適なものを採用します。選定規準、構造細目は次表の通りです。

 1.帯状基礎

形状
地盤   良好
特徴   支持地盤がカルバート直下にあり、基礎の近くに障害物がない場合に使用される。基礎にかかる鉛直力が大きくなった場合、部材の厚さが大きくなるので逆T基礎の方が経済的になる代表的な断面図へ

 

 2.逆T基礎

形状
地盤   良好
特徴   支持地盤が浅い場合、側溝や舗装などの障害物をかわさなければならない場合、帯基礎では部材厚が厚すぎる場合などに使用される。重力式基礎に比べ鉄筋量が多いが、コンクリート量は少ない。代表的な断面図へ

 

 3.重力式基礎

形状
地盤   良好
特徴   支持地盤が浅い場合や護岸を併用場合に用いる。逆T基礎に比べ、鉄筋量は少ないが、コンクリートボリュームが多い。底板幅が逆T基礎と同様であれば重力基礎の方が経済的に有利になる傾向がある。代表的な断面図へ

 

 4.インバート式基礎

形状
地盤   比較的軟弱
特徴   独立基礎では不等沈下が予想される場合、支持力が不足している場合に用いる。中央部に大きな曲げモーメントがかかるため、鉄筋量が独立基礎に比べると多く、コンクリートボリュームも多い。代表的な断面図へ

 

 5.杭基礎

形状
地盤   軟弱
特徴   支持層が深い場合に用いる。工事費は高価なものになる。周囲の地盤との沈下差が生じるため、土被り5m以上のものに対してはFEM解析などで鉛直土圧係数の見直しをする必要がある。代表的な断面図へ

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 (1)-7 テクスパン構造物に活荷重が作用する場合、どのように載荷するのですか。また鉄道のような荷重にも適用できるのでしょうか。

 活荷重の載荷方法は土被り厚さが4mを超える場合と4m未満の場合での2通りに分けられ、それぞれ下図に示すように4mを超える場合は2種類、4m未満は3種類としている。衝撃係数、荷重分散幅等の荷重強度算出方法は各規準書(道路土工カルバート工指針、JH設計要領2集等)に従う。

 ・土被り4m未満

(1) (2) (3)
   
   
全面載荷 鉛直 全面載荷 水平 片面載荷 鉛直/水平


 ・土被り4m以上

(1) (2)
 
 
全面載荷 鉛直水平 片面載荷 鉛直/水平

 鉄道に対する適用事例もあり、この場合、設計方法は鉄道構造物等設計標準(基礎構造物・坑土圧構造物、コンクリート構造物、開削トンネル、耐震設計等)に従う。

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 (1)-8 地震時の検討はどのように行うのでしょうか。また地震時にテクスパンはどのような挙動を示すのでしょうか。

 テクスパンは地中構造物であるため、その地震作用は主として周辺地盤の変位に支配される。従ってそのような地中構造物の地震時挙動を比較的簡便に近似し得る方法として一般的な応答変位法を採用している。
 具体的には地震時の地盤変位を算出し、その変位を解析モデルに静的に与えて、地震時応力を計算する。
 また地震時の基礎安定検討は従来の震度法によっている。
 テクスパンの地震時挙動は縮尺模型による振動台実験によると、トンネル横断方向に対しては2次元FEMによる動的解析でその挙動を説明でき、現行の簡易な応答変位法による設計の妥当性が示されている。またトンネル縦断方向については、強固な部材の連結はかえって部材応力増加につながるため注意を要する等の知見を得ている。※)

※)例えば『テクスパン工法を用いたトンネルの地震時挙動に関する研究:早稲田大学工学部土木工学科,株式会社テクノソール』

応答変位法検討フロー図

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 (1)-9 施工延長の長いテクスパンではハーフ部材を使用して何箇所かでアーチ部材を組換えていますが、どういう規準で行っているのですか。

 一般的にアーチ部材を組換える位置(構造目地)は

等で、施工時および完成後の挙動に差異(盛土施工時変位、基礎沈下等の変位挙動が不連続となる)が発生すると予測される位置に設けている。これらの場所にアーチ部材が連続的に架設されると応力集中等によりアーチ部材、基礎にクラックが発生する可能性があるため注意を要する。

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